算数は積み重ねの教科であり、1度つまずくとその後の理解に大きく遅れをとってしまいます。
4年よりも5年、5年よりも6年が内容的に難しくなってくるように思われがちですが、実は算数の超重要単元は5年生に集中しているのです。
単元名だけ挙げてみても「公倍数と公約数」「通分と約分」「分数の加減算」「平均」「速さ」「割合」など、5年生で習うものはどれも強敵ぞろいです。
その中でも「割合」は特に重要で、中学校でも数学の文章題だけでなく、理科の「食塩水の濃度」や「湿度」の計算としても出題されます。
「2000円の20%はいくら?」という問いに、平気で「2000÷20」とする中学生も少なくありません。
5年生の時に一度理解した生徒でも、中学校に入って「x人の3割」とか「400gのx%」と聞かれると、ほとんどの生徒が戸惑っています。
また、「分数の加減算」ができるようになるには、「通分」や「約分」の理解が必要で、さらに「通分」には「公倍数」、「約分」には「公約数」の考え方がわかっていないとできないなど、それぞれの単元が密接につながっています。
つまり、「5年生での算数のつまずき」はその後の「理数系のつまずき」に直結していると言っても過言ではありません。
逆に言えば、5年生の算数がしっかり理解できている生徒は、理数系を得意とする生徒になる可能性を秘めていると言えるのです。
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